学科【オンライン】2025.12.2
授業内容
- WEB動画について
- Adobe Premiere Proについて
- 動画制作について
- 課題作成
習得内容
- WEB動画について
■主なWeb動画
- YouTube(ユーチューブ)
- TikTok(ティックトック)
- Vimeo(ヴィメオ)
- IGTV(アイジーティービー)
- ミクチャ旧名称MixChannel(ミックスチャンネル)
■Webデザイナーが意識しておくポイントは3つ
▢5Gによるコンテンツの需要の変化
▲そもそも5GのGはジェネレーション
・1G…1980年代に登場したアナログ携帯電話
・2G…1990年代、通信がアナログからデジタルに移行し、インターネットへの接続が始まった
・3G…2000年代、通信の高速化が可能になりモバイル機器でのインターネット接続が一般化
・4G…2010年代、LTEという高速化技術とスマートフォンの台頭で生活やビジネスの利便性が向上
・5G…2020年~
▲5G…2020年~
①高速で大きな容量の通信ができること
②信頼性が高く低遅延の通信ができること
③多数の機器に同時に接続ができること
▢短い動画によるプロモーション活動について
▲動画コンテンツの魅力とは?
“文字を読んで理解する”など、観る人の能動的なアクションが求められる静止画と比べて、受動的な人にも届きやすいことから、近年、動画プロモーションを活用する企業が増えています。また、インターネットの普及によって視聴者にとって動画が身近な存在になったことも、動画プロモーションが増えている理由です。
▢Web1.0 Web2.0 Web3.0について
▲Web1.0:1995年~2005年(ホームページ時代)
・企業や個人の「ホームページ」
・GoogleやYahooなどの「検索エンジン」
・電子メールを送信・受信するための「メール専用ソフト」
▲Web2.0:2005年~2018年(SNS時代)
・LINEやInstagramなどの「SNS」
・インターネット上での情報発信が可能な「オンラインブログ」
・オンラインのクラウド上における「チャットツール」
▲Web3.0:2018年~(ブロックチェーン時代)
•分散化とブロックチェーンの利用
•暗号通貨に対応
•人工知能の利用
■Web2.0の中央集権体制の企業GAFMA(ガフマ)から、個人での情報共有の時代へ
インターネットが生活に欠かせないものになった「Web2.0」時代には、大きな課題がある。それは、Google(Alphabet)、Apple、Facebook(Meta)、Amazonなどに世界中の個人情報が集中することで起こる、プライバシーの問題。そして、個人情報が特定企業のサーバーで集中管理されることにより、サイバー攻撃を受けやすいというセキュリティの問題。
それが、Web3.0では、ブロックチェーンの技術により、特定の管理者が居ない個人での情報共有が出来る時代に入っている。
▢GAFMA(ガフマ)とは
・Google
・Apple
・Facebook
・Microsoft
・Amazon.com
の5社の頭文字をつないだ造語(呼称)をいいます。
■就職活動に向けてのワンポイントアドバイス
動画コンテンツの編集をするだけではなく、Webコンテンツの一部として、WebデザイナーがWebに動画をコンテンツとして取り入れる事は、ますます増えていく。
まったく関係のない世界とは考えずに、そのコンテンツをどう活かすか、利用していくかを考えたお仕事を探すのも有効な方法と考えてみよう。
プロモーションの1つとして動画に関りを持つ仕事も視野に入れてみよう。
1.SNSは短い動画をどんどん取り入れている。
2.Webページへの掲載(埋め込み)は有効な施策
3.時代は動画コンテンツをより快適にする方向へ向かっている
- Adobe Premiere Proについて
■15秒動画作成のポイント!
仕事(業務)として需要が高まるのは、ショート動画。
・考え方はバナーと同じ動く広告
・企画意図の理解を見せるのが重要
・動画をSNSへプラットフォームの主流
■Premiere Proでできること
【カット編集】
複数の動画クリップを繋ぎ合わせたり、不要な部分を切り取ったりすることができる。
【トランジション】
クリップとクリップの間に様々な効果(フェード、ワイプなど)を加えることができる。
【エフェクト】
色調補正、ブラー、シャープなどの視覚効果を加えることができる。
【オーディオ編集】
音声の調整、BGMや効果音の追加、ノイズ除去などを行うことができる。
【テキストとタイトル】
動画にテキストやタイトルを追加することができる。
【モーショングラフィックス】
アニメーションや特殊効果を作成することができる(After Effectsとの連携も可能)。
■Premiere Proの特徴
【プロフェッショナルな機能:】
映画制作にも使用されるほどの高度な機能を備えている。
【直感的な操作性】
初心者でも基本的な編集はすぐに始められる。
【他のAdobe製品との連携】
Photoshop、After Effects、Auditionなど、他のAdobe製品とシームレスに連携できる。
【豊富なプラグイン】
サードパーティ製のプラグインを利用することで、機能を拡張することができる。
【常に最新】
クラウドベースのサブスクリプション(Adobe Creative Cloud)で提供されているため、常に最新の機能を利用できる。
■Premiere Proはどんな人におすすめ?
Adobe Premiere Proは、プロからアマチュアまで、あらゆるレベルのユーザーに対応できる強力な動画編集ソフトウェア。豊富な機能と使いやすさを兼ね備えており、高品質な動画制作を実現。もしあなたが本格的に動画編集を始めたいと考えているなら、Premiere Proは間違いなくおすすめ。
【プロの映像編集者】
映画、テレビ番組、CMなどの制作に携わる方。
【YouTuberやVlogger】
YouTubeやその他の動画共有サイトに動画を投稿している方。
【企業のビデオ制作者】
企業のプロモーションビデオや教育ビデオなどを制作する方。
【映像編集を学びたい学生】
映像制作の技術を学びたい学生。
【趣味で動画編集を楽しみたい方】
結婚式のビデオや旅行の記録などを編集したい方。
■Vlogger(ブイロガー)とは?
動画版のブログである「Vlog(ブイログ)」を配信する人のこと。
Vlogは、自分の日常や好きなことを動画で表現するコンテンツで、近年日本でも注目を集めている。
Vlogの特徴は、
・自分の視点で日常を切り取って共有
・音や動きがあるため、テキストと画像だけのブログよりも臨場感を持って視聴者に情報を伝えることができる
・企画やシナリオベースではなく、自分が楽しいことを思い出に残すことを軸に制作
Vlogは、YouTubeやInstagramなどの動画投稿サイトに公開される。
また、チュートリアルやハウツー動画など、情報主体の動画に形を変えることもできる。
Vlogを制作する際には、旅や日常、料理など自分が表現したいジャンルに合った機材を選ぶのがよい。
スマートフォンで編集できるアプリなどもあるため、専門知識がなくても始めることができる。
- 動画制作について
■15秒の動画を作りましょう!【Premiere Pro】
1. 新規プロジェクトと動画ファイルの読み込み
※読み込めるファイル形式
▢動画ファイル
▲AVI (.avi):
古くからある形式だが、コーデックによっては読み込めない場合がある(特にMotion JPEG形式のAVIはPremiere Pro CC 2018以降で読み込めない事例が報告されている)。DV-AVI形式は問題なく読み込めます。
▲MOV (.mov):
QuickTime Playerで使われる形式。H.264やH.265(HEVC)など、様々なコーデックに対応。
▲MP4 (.mp4):
広く普及している形式。H.264やH.265(HEVC)などに対応。ウェブ動画やスマートフォンでの再生に適している。
▲MPEG (.mpeg, .mpg):
DVDなどで使われる形式。MPEG-1、MPEG-2など。
▲MKV (.mkv):
複数の音声や字幕を含むことができる形式。H.264、H.265などに対応。
▲WMV (.wmv):
Windows Media Video。Windows環境でよく使われる形式。
▲FLV (.flv):
Flash Video。かつてウェブ動画で広く使われていましたが、近年は減少傾向。
▢音声ファイル
▲MP3 (.mp3): 広く普及している音声形式。
▲WAV (.wav): 非圧縮の音声形式。高音質。
▲AAC (.aac): 高音質な音声形式。MP4などと組み合わせて使われることが多い。
▲AIFF (.aiff): Appleが開発した音声形式。
▢静止画ファイル
▲JPEG (.jpeg, .jpg)
▲PNG (.png)
▲PSD (.psd)
▲TIFF (.tiff): 高画質の画像形式。印刷などでよく使われる。
▲GIF (.gif): アニメーションGIFにも対応。
▢プロジェクトファイル
▲.prproj:
Premiere Proのプロジェクトファイル。他のPremiere Proプロジェクトを読み込むことができます。
▲.aep:
Adobe After Effectsのプロジェクトファイル。After Effectsで作成したコンポジションを読み込むことができます。
▲.xml:
Final Cut Pro XML。Final Cut Proで作成されたプロジェクトをある程度移行できます。
▢その他
▲AAF (.aaf): Advanced Authoring Format。他の編集ソフトとの連携に使用。
▲EDL (.edl): 編集リスト。他の編集ソフトとの連携に使用。
2. シーケンスとタイムラインについて
▢カラーグレーディング
カラーグレーディング(Color Grading)とは、映像作品において、色とコントラストを調整することで、映像全体の雰囲気や印象を意図的に変化させる技術。
単に色を補正するだけでなく、映像に特定のムードや世界観を与え、ストーリーテリングを強化する役割も担う。
「ウィンドウ > Lumetriカラー」
▢「ソースモニター」動画のトリミング
「インポイントとアウトポイントによるトリミング > インサート」
▢リップルについて
リップルとは、タイムラインの隙間です。エラーの原因となりますのでリップルが残らないようにしましょう。
▢サブクリップについて
元のデータを複製したモノをサブクリップと言います。元のクリップを残しつつ編集したい場合に使います。
▢静止画のクリップ
Photoshopやillustratorで作成したデータも取り込めます。
■主なツールとその機能
▢選択ツール
▲選択ツール (V):
クリップやエフェクトなどを選択する基本的なツール。ドラッグで複数のクリップを選択することも可能。
▲トラックの前方選択ツール (A):
選択したクリップよりもタイムライン上で前方にあるすべてのクリップを選択する。
▲トラックの後方選択ツール (Shift + A):
選択したクリップよりもタイムライン上で後方にあるすべてのクリップを選択する。
▢カット編集ツール
▲リップルツール (B):
クリップの長さを変更した際に、後続のクリップを自動的に移動させ、タイムラインに隙間ができないようにする。
▲ローリングツール (N):
2つの隣接するクリップ間で、一方のクリップの終了点を変更すると、もう一方のクリップの開始点が自動的に調整され、全体の尺は変わない。
▲レート調整ツール (R):
クリップの再生速度を変更。速度を上げるとクリップの長さは短くなり、速度を下げると長くなる。
▲レーザーツール (C):
クリップを分割。分割したい位置をクリックすると、クリップが2つに分割される。
▲スリップツール (Y):
クリップの内容はそのままで、使用する開始点と終了点を変更。タイムライン上でのクリップの位置は変わない。
▲スライドツール (U):
選択したクリップを前後のクリップとの関係を保ちながら移動させる。移動に合わせて前後のクリップの長さが調整される。
▢描画ツール
▲ペンツール (P):
プログラムモニター上でパスを描画します。マスク作成などに使用。
▲長方形ツール:
プログラムモニター上に長方形を描画。
▲楕円ツール:
プログラムモニター上に楕円を描画。
▢その他のツール
▲手のひらツール (H):
タイムラインやプログラムモニターの表示位置をドラッグで移動。
▲ズームツール (Z):
タイムラインやプログラムモニターの表示を拡大/縮小する。クリックで拡大、Altキー(Macの場合はOptionキー)を押しながらクリックで縮小する。
▲横書き文字ツール (T):
プログラムモニター上にテキストを入力。
▲縦書き文字ツール: プログラムモニター上に縦書きのテキストを入力。
3. エフェクトとエフェクトコントロールについて
▢エフェクト
Premiere Proのエフェクトは、映像や音声に様々な効果を加えるための機能。トランジション(場面転換効果)とは異なり、クリップ自体に適用することで、映像の見え方や聞こえ方を変化させる。
▢エフェクトの適用方法
1.エフェクトパネルを開く:
メニューバーの「ウィンドウ」から「エフェクト」を選択。
2.エフェクトを選択:
エフェクトパネルには、様々なカテゴリに分類されたエフェクトがリスト表示されている。適用したいエフェクトを探す。
3.エフェクトを適用:
適用したいクリップをタイムライン上で選択し、エフェクトパネルからクリップにドラッグ&ドロップする。または、クリップを選択した状態で、エフェクトパネルでエフェクトをダブルクリックすることでも適用できる。
▢スローモーション
▲「速度・デュレーション」コマンドを使う基本的な方法
これは最も簡単な方法で、クリップ全体の速度を均一に変更する。
△手順
1. タイムライン上で、スローモーションにしたいクリップを選択。
2. クリップを右クリックし、「速度・デュレーション」を選択
(ショートカットキーはWindows: Ctrl + R、Mac: Command + R)。
3. 「速度」の値を小さくする。
例えば、50%にすると、再生速度が半分になり、2倍の長さになる。
25%にすると、再生速度が4分の1になり、4倍の長さになる。
「デュレーション」の値も自動的に変更されますが、必要に応じて手動で調整することもできる。
「タイム補間」の項目で、スローモーションの品質を選択。
4. 「OK」をクリックします。
ポイント
速度を遅くすると、クリップの長さが長くなる。複数のクリップを選択して、一括で速度を変更することもでる。
▲「レート調整ツール」を使う方法
この方法は、クリップの長さを直接変更することで速度を調整。
△手順
1. ツールパネルから「レート調整ツール」(R)を選択。
2. タイムライン上で、スローモーションにしたいクリップの端にカーソルを合わせる。
3. カーソルがレート調整ツールのアイコンに変わったら、クリップの端をドラッグして長さを伸ばす。
クリップが長くなるほど、再生速度は遅くなる。
ポイント
この方法では、クリップの長さが変わるため、後続のクリップの位置も変わる(リップル編集)。
▲「タイムリマップ」を使う方法(部分的な速度変更)
この方法は、クリップの一部分だけ速度を変更したり、速度変化を滑らかにしたりすることができる。
△手順
タイムライン上で、スローモーションにしたいクリップを選択。
クリップの左上にある「fx」アイコンを右クリックし、「タイムリマップ」>「速度」を選択。
クリップの中央に速度を表す線が表示されます。この線を上下にドラッグすることで、速度を変更できる。
速度を変更したい場所にキーフレームを追加。キーフレームを追加するには、速度の線をCtrlキー(Macの場合はCommandキー)を押しながらクリック。
キーフレーム間の線をドラッグすることで、速度変化を調整できる。線を水平にすると速度が一定になり、曲線を付けると速度変化が滑らかになる。
ポイント
この方法を使うと、クリップ内で速度が変化するアニメーションを作成できる。
速度の線を上にドラッグすると早送りになり、下にドラッグするとスローモーションになる。
▲「タイム補間」について
「速度・デュレーション」コマンドや「タイムリマップ」を使用する際に、「タイム補間」という項目がある。これは、速度変更によって不足するフレームをどのように補完するかを設定するもので、スローモーションの品質に大きく影響する。
△フレームサンプリング:
最もシンプルな方法で、単にフレームを複製して補完する。動きがカクカクして見えることがある。
△フレームブレンド:
前後のフレームを合成して中間フレームを生成。動きが滑らかになるが、ブレが発生することがある。
△オプティカルフロー:
最も高度な方法で、動きのベクトルを解析して中間フレームを生成する。非常に滑らかなスローモーションを実現できるが、処理に時間がかかる。特に複雑な動きや被写体の境界線がはっきりしない場合に有効。
▲スローモーション撮影時の注意点
△高いフレームレートで撮影する:
スムーズなスローモーションを作成するためには、できるだけ高いフレームレートで撮影することが重要。例えば、通常の再生速度が30fpsの場合、60fpsや120fpsで撮影することで、より滑らかなスローモーションを作成できる。
△シャッタースピードに注意する:
スローモーション撮影時は、適切なシャッタースピードを設定することが重要。速すぎるシャッタースピードでは、動きがカクカクして見えることがある。
▢フェードイン・フェードアウト
フェードインは映像や音声が徐々に現れる効果、フェードアウトは徐々に消える効果
1. 不透明度を調整して映像をフェードイン・フェードアウトさせる方法 (最も一般的)
この方法は映像クリップに対して最も一般的で、直感的
▲手順
タイムラインパネルで、フェードイン/フェードアウトさせたい映像クリップを選択。
エフェクトコントロールパネルを開く(ウィンドウ > エフェクトコントロール)。
「モーション」セクションの「不透明度」の左にあるストップウォッチアイコンをクリック。これでキーフレームが有効になる。
タイムラインの再生ヘッドをフェードイン/フェードアウトを開始したい位置に移動。
不透明度の値を調整。
△フェードイン:
開始位置で不透明度を「0%」に、徐々に現れるようにしたい位置で「100%」にする。
△フェードアウト:
開始位置で不透明度を「100%」に、徐々に消えるようにしたい位置で「0%」にする。
キーフレーム間の線をドラッグすることで、フェードの変化を滑らかにすることができる。
ポイント
キーフレームを打つことで、時間経過に伴って不透明度が変化する。
キーフレーム間の距離が短いほど、フェードの変化が速くなる。長いほど、変化が緩やかになる。
2. オーディオトランジションを使って音声をフェードイン・フェードアウトさせる方法
音声クリップには、トランジションエフェクトを使うと簡単です。
▲手順
タイムラインパネルで、フェードイン/フェードアウトさせたい音声クリップを選択。
エフェクトパネルを開く(ウィンドウ > エフェクト)。
「オーディオトランジション」>「クロスフェード」を展開。
「コンスタントゲイン」、「コンスタントパワー」、「指数関数的フェード」のいずれかをクリップの先頭または末尾にドラッグ&ドロップ。
△コンスタントゲイン:
音量が直線的に変化。
△コンスタントパワー:
音のパワーが直線的に変化し、より自然なフェードになる。通常はこちらが推奨される。
△指数関数的フェード:
急激に音が小さくなるフェード。
ポイント
トランジションの長さを調整することで、フェードの長さを変更できる。
複数の音声クリップ間にクロスフェードを適用すると、音がスムーズに繋がる。
3. オーディオクリップのレベルを調整してフェードイン・フェードアウトさせる方法 (キーフレームを使用)
音声クリップに対しても、キーフレームを使ってレベルを調整することでフェードイン・フェードアウトが
可能。
▲手順
タイムラインパネルで、フェードイン/フェードアウトさせたい音声クリップを選択。
エフェクトコントロールパネルを開く。
「オーディオ」セクションの「レベル」の左にあるストップウォッチアイコンをクリック。
タイムラインの再生ヘッドをフェードイン/フェードアウトを開始したい位置に移動。
レベルの値を調整。
△フェードイン:
開始位置でレベルを最小値(例:-∞ dB)に、徐々に大きくしたい位置で適切な音量(例:0 dB)にする。
△フェードアウト:
開始位置で適切な音量(例:0 dB)に、徐々に小さくしたい位置で最小値(例:-∞ dB)にする。
ポイント
この方法では、より細かく音量を制御できる。
キーフレーム間の曲線を調整することで、フェードの変化をより細かく制御できる。
4. エッセンシャルグラフィックスで作成したテキストのフェードイン・フェードアウト
エッセンシャルグラフィックスで作成したテキストにも、不透明度を使ってフェードイン・フェードアウト
を適用できる。
▲手順
エッセンシャルグラフィックスパネルでテキストクリップを選択。
エフェクトコントロールパネルを開く。
「モーション」セクションの「不透明度」を上記1の方法と同様に操作。
フェードイン・フェードアウトを使用する場面
△映像の開始と終了:
映像が唐突に始まったり終わったりするのを避けるため。
△場面転換:
シーンとシーンの間を滑らかに繋ぐため。
△音楽の導入と終了:
音楽が自然に始まったり終わったりするようにするため。
△ナレーションの導入と終了:
ナレーションが聞き取りやすく、自然に聞こえるようにするため。
4.テキストの挿入
■テロップ
▢横書き文字ツールを使う基本的な方法
▲手順
ツールパネルから「横書き文字ツール」(T)を選択。
プログラムモニター上で、テロップを入れたい場所をクリック。
テキストを入力。
必要に応じて、フォント、サイズ、色、位置などを調整(エッセンシャルグラフィックスパネルまたはエフェクトコントロールパネルを使用)。
△ポイント
テキスト入力と同時に、タイムライン上にテキストクリップが作成される。
選択ツール(V)でテキストクリップを選択し、タイムライン上で長さを調整したり、位置を移動したりできる。
横書き文字ツールを長押しすると「縦書き文字ツール」も選択できる。
▢エッセンシャルグラフィックスパネルを使う方法
エッセンシャルグラフィックスパネルは、テロップ作成と編集に特化したパネルで、より高度な表現が可能。
▲手順
メニューバーの「ウィンドウ」から「エッセンシャルグラフィックス」を選択し、パネルを表示。
「編集」タブで、テキストの追加、フォントの変更、スタイル(塗り、境界線、シャドウなど)の適用などを行う。
「整列と変形」で、テキストの位置やサイズを調整。
「アニメーション」で、テキストにアニメーション効果(フェードイン、スライドインなど)を加えることができる。
△ポイント
エッセンシャルグラフィックスパネルでは、テンプレートを使用することもできる。
豊富なテンプレートから好みのものを選び、テキストを編集するだけで、簡単にクオリティの高いテロップを作成できる。
Adobe Fontsと連携しており、豊富なフォントを自由に使用できる。
5.書き出しの仕上げ
■ノイズ調整
▢音声ノイズの調整
音声ノイズには、空調の音、ハムノイズ、風の音など、様々な種類がある。Premiere Proでは、これらのノイズを効果的に除去するための機能がいくつかある。
1-1. エッセンシャルサウンドパネルを使う方法 (初心者向け)
エッセンシャルサウンドパネルは、音声編集の初心者でも簡単にノイズ軽減を行える便利な機能。
▲手順
タイムラインでノイズを軽減したいクリップを選択。
メニューバーの「ウィンドウ」から「エッセンシャルサウンド」を選択し、パネルを開く。
「編集」タブを選択。
「修復」セクションにある「ノイズ軽減」にチェックを入れる。
スライダーを調整してノイズ軽減の度合いを調整。
△ポイント
この方法は手軽にノイズを軽減でるが、細かな調整はできない。
「ノイズ軽減」以外にも、「明瞭度」、「低音の強調」、「ダイナミクス」などの調整も可能。
1-2. エフェクト「クロマノイズ除去」を使う方法 (詳細な調整が可能)
「クロマノイズ除去」は、より詳細なノイズ除去を行いたい場合に有効なエフェクト。
▲手順
タイムラインでノイズを軽減したいクリップを選択。
エフェクトパネルを開く(ウィンドウ > エフェクト)。
検索窓に「クロマノイズ除去」と入力し、オーディオエフェクト > ノイズリダクション/レストレーション > クロマノイズ除去 をクリップにドラッグ&ドロップ。
エフェクトコントロールパネルで「クロマノイズ除去」の設定を調整。
フォーカスの処理: ノイズ除去の処理方法を選択。
量:
ノイズ除去の強さを調整します。数値を高くするほど効果が強くなりますが、音質が劣化する可能性があるので意が必要。
低音を保持:
低音域の音を残すかどうかを選択。
詳細設定:
より高度なパラメータを調整できる。
△ポイント
「量」の調整は、音質とのバランスを考慮しながら行うことが重要。
「詳細設定」では、周波数帯ごとのノイズ除去などを細かく設定できる。
1-3. その他のオーディオエフェクト
ノイズゲート:
設定した閾値以下の音量をカットするエフェクト。特定の音量以下のノイズを除去するのに役立つ。
パラメトリックイコライザー:
特定の周波数帯域を強調または減衰させることで、ノイズを目立たなくすることができる。
▢映像ノイズの調整
映像ノイズは、暗い場所での撮影や高ISO感度での撮影で発生しやすい、画像のざらつきやちらつき。
2-1. エフェクト「ミディアン」を使う方法
「ミディアン」は、映像のノイズを滑らかにする効果がある。
▲手順
タイムラインでノイズを軽減したいクリップを選択。
エフェクトパネルを開く。
検索窓に「ミディアン」と入力し、「ミディアン(レガシー)」をクリップにドラッグ&ドロップ。
エフェクトコントロールパネルで「半径」の値を調整。値を大きくするほど効果が強くなるが、映像がぼやける可能性があるので注意が必要。
△ポイント
「ミディアン」は、映像全体に適用さる。
背景のみノイズを除去したい場合は、マスク機能と組み合わせて使用。
2-2. その他の映像エフェクト
ノイズ除去:
より高度なノイズ除去エフェクトを利用する場合、サードパーティ製のプラグインなどを検討するのも良い。
ノイズ調整のヒント
過度なノイズ除去は音質や画質を劣化させる:
ノイズを除去しすぎると、音声がこもったり、映像がぼやけたりする可能性がある。元の素材の良さを損なわないように、適切なレベルで調整することが重要。
複数のエフェクトを組み合わせる:
必要に応じて、複数のエフェクトを組み合わせて使用することで、より効果的なノイズ調整を行うことができる。
プレビューしながら調整する:
エフェクトを適用した後は、必ずプレビューで効果を確認しながらパラメータを調整しよう。
■書き出しの手順
シーケンスを選択:
書き出したいシーケンスがタイムライン上で選択されていることを確認する。
書き出しウィンドウを開く:
メニューバーの「ファイル」>「書き出し」>「メディア」を選択する(ショートカットキーはWindows: Ctrl + M、Mac: Command + M)。
または、ワークスペース上部の「書き出し」タブをクリック。
書き出し設定:
書き出しウィンドウで、必要な設定をする(後述)。
書き出しを実行:
設定が完了したら、右下の「書き出し」ボタンをクリック。
※ビットレートの設定は画質とファイルサイズに大きく影響するため、注意が必要です。